抗酒薬は、アルコール依存症の治療に使用される薬です。抗酒薬には、アルコールを飲むと吐き気や頭痛などの症状を引き起こすものや、アルコールを飲む欲求を抑制するものがあります。抗酒薬は、アルコール依存症の治療に効果的ですが、副作用が出ることもあります。そのため、抗酒薬を使用する場合は、医師に相談して、リスクとメリットをよく理解しておくことが大切です。
飲酒が常習化すると、脳はアルコールの作用に慣れ、それまでの量では満足できなくなる(アルコールへの耐性の形成)。こうして快感を得るために必要な飲酒量が増え、多量の飲酒が日常化します。
多量の飲酒を繰り返すと、脳がアルコールに順応してアルコールが作用している方が調子が良くなります。そして脳にアルコールが作用しない状態になると、いらいら感、不安、抑うつなどの不快感情や心悸亢進、発汗、体温変化などの自律神経症状、手指、眼瞼などの振戦、一過性の幻覚や幻聴などの離脱症状が出現するようになります。
アルコール依存 が形成されると、飲酒したいという、非常に強く、抵抗できない欲望が生じ、飲酒をコントロールできなくなります。また、多量の飲酒を続けると、肝臓、膵臓、脳をはじめ様々な臓器に影響が出てきます。さらに、飲酒運転による交通事故、自殺、うつ病、家庭内暴力、虐待、犯罪といった社会問題を引き起こすこともあります。
身体症状が出たり、社会的な影響を及ぼすようになっても、本人はアルコールを飲めば気持ちが落ち着くため、アルコールを問題にすることに抵抗を示したり、自分はいつでも飲酒をやめられるので病気ではないと考えたりして、アルコール依存症であることを認めない傾向が強いのです
アルコール依存症の治療の根幹は断酒である。断酒目的の治療薬として、日本では ジスルフィラム ( 商品名ノックビン ) 、シアナミド(シアナマイド)、 アカンプロサートカルシウム ( レグテクト ) が承認されています。
ジスルフィラムは、肝臓中のアルデヒド脱水素酵素を阻害することにより、飲酒時の血中アセトアルデヒド濃度を上昇させて顔面潮紅、熱感、頭痛、悪心・嘔吐などの不快な急性症状を発現させて酒量を抑制する。服用後数時間から半日で効果が発現します。
十分な効果を得るには1週間を要し、その後効果は1週間持続します。
シアナミドも、肝臓中のアルデヒド脱水素酵素を阻害し、少量の飲酒でも直後に顔面紅潮、血圧低下、心悸亢進、呼吸困難、頭痛、悪心・嘔吐、めまいなどを起こす酒量抑制薬で、節酒療法および断酒療法に用いられる。同薬はジスルフィラムより即効性で効果の持続期間は1日です。
アカンプロサートの作用機序は明確にされていないが、脳内のグルタミン酸作動性神経の活動を抑制することで、脳内神経のバランスを保ち、病的な飲酒欲求である渇望を抑えることにより、断酒維持の効果が得られると考えられている。
一方、海外では、アルコール依存症における飲酒の渇望を抑える治療薬として、トピラマート(トピナ)の有効性が多く報告されています。
トピラマートは、抗てんかん薬です。脳の神経細胞の興奮を抑制し、てんかん発作を予防します。また、片頭痛の予防薬としても使用されています。そして、アルコール依存症にも処方される薬です。
トピラマートの主な副作用は、めまい、吐き気、食欲不振、脱水症状、体重減少、手の震え、視力障害、倦怠感などです。これらの副作用は、ほとんどの場合、軽度で、時間の経過とともに改善しますが、重い副作用が現れることもあります。
アルコール依存症は、深刻な健康問題です。アルコール依存症の治療には、薬物療法が有効な場合もあります。ただし、薬物療法には副作用が出ることもあります。そのため、アルコール依存症の治療薬を使用する場合は、医師に相談して、リスクとメリットをよく理解しておくことが大切です。
アルコール依存症は、深刻な健康問題です。アルコール依存症になると、飲酒をコントロールできなくなり、仕事や家庭生活に支障をきたすようになります。また、アルコール依存症は、肝臓病、糖尿病、心臓病、脳卒中などの病気を引き起こすリスクが高くなります。
アルコール依存症の症状が一つでも当てはまる場合は、アルコール依存症かもしれないので、医師に相談してください。
葛藤(かっとう)は、異なる価値観、意見、欲求などが衝突して生じる心の中の戦いや葛藤のことを指します。葛藤を軽減するためには、いくつかのアプローチがあります。
葛藤を解決するもうひとつの柱である認知行動療法的手法では、起こっている事実は変えられませんが、事実をどう受け止めるか(認知) を変えます。よくイメージトレーニングなどで自分の欠点の見方を変えることでプラスに働かせることなどがあります。
以下にいくつかの方法を紹介しますが、具体的な状況や個人によって適切な方法が異なる場合もあることを念頭に置いてください。
よく葛藤が生じた場合、相手と適切なコミュニケーションを図ることが重要と言われます。感情や意見をしっかり伝え、相手の立場や考えを理解しようとする姿勢を示すことで、葛藤の解決に近づくことができます。などと言われますが、葛藤と対面するのは、とてもストレスですからこの葛藤を上手に乗り切るために向き合い方は変えてみます。
認知に偏りがあると葛藤を感じやすくなりますから、偏った認知を正していくのが認知行動療法的手法の狙いです。
認知の歪みには、物事に白黒をつけないと気が済まない「全が無かの思考」、ひとつよくないことがあると「いつもこのザマだ」と思い込む「過度の一般化」、なんでもないことやよいことまで悪い出来事と捉える「マイナス化思考」、些細な失敗をおかしたときに「オレはやっばり三流だ」とネガティブなレッテルを貼る「レッテル貼り」などがあります。
たとえば、
といった不満でイライラしている人には、「上司があなたを評価している面を考えてみる」ことを考えてみます。
そうです。評価されない点ばかりに視点をもっていかずに評価してくれている点にフォーカスしてみるのです。
すると
という別の事実が発見できます。人は、いい面 悪い面 の両方を持っているのです。
そこには「過度の一般化」という誤った受け止め方が働いていたわけです。それを認めたうえで自分を非難する上司と褒めて評価してくれる上司を両方並べて、「表の面と裏の面があるな」と現実的な検討を加えてより合理的な判断を下し、葛藤の軽減を狙うのが認知行動療法的手法のアプローチです。
認知行動療法(CBT)は、うつ病、不安症、強迫症、摂食障害、アルコール依存症など、さまざまな精神疾患の治療に効果的な心理療法です。CBTは、思考、行動、感情の相互関係に注目し、ネガティブな思考や行動を修正することで、気分を改善する療法です。
CBTの具体的な手法には、以下のものがあります。
CBTは、短時間で効果的な治療法です。多くの場合、12~16回のセッションで効果が現れます。CBTは、薬物療法と併用することもできます。
CBTは、多くの人が受けられる心理療法です。ただし、すべての人に効果があるわけではありません。CBT を受ける前に、自分の症状やライフスタイルに合っているかどうかを、担当医に相談することが大切です。
科学的な根拠: CBTは多くの研究に基づいて開発されたアプローチであり、幅広い心理的な問題に対して効果が証明されています。そのため、信頼性と効果性が高い心理療法として広く認知されています。
具体的な技術と戦略: CBTは具体的な技術や戦略を提供します。クライエントは、具体的な課題や認知の歪みを認識し、それに対する新しい考え方や行動パターンを学ぶことができます。これによって、問題解決へのアプローチが明確になります。
短期間での改善: CBTは一般的に短期間で効果が現れることがあります。クライエントが具体的な課題に取り組み、新しいスキルを習得することで、比較的迅速に改善が見られることがあります。
自己管理スキルの向上: CBTは、クライエントが自己管理スキルを向上させるのを支援します。クライエントが自分自身で問題を分析し、解決策を見つけるスキルを身につけることで、将来の問題にも対処しやすくなります。
広範な適用範囲: CBTはさまざまな心理的な問題に適用できます。うつ病、不安障害、パニック障害、トラウマ後ストレス障害、対人関係の問題など、幅広い状況で効果があります。
予防的効果: CBTはリラップ(再発)予防にも役立ちます。クライエントが新しい認知とスキルを学ぶことで、将来の問題を予防する手助けをすることができます。
クライエントの自己理解の向上: CBTはクライエントの自己理解を促進し、自分の思考や感情、行動のパターンを深く理解する機会を提供します。これによって、自己成長と自己意識の向上が期待できます。
転用可能なスキル: CBTで学んだスキルは、クライエントの日常生活や職場での問題解決にも役立ちます。新しいアプローチを実践することで、より健康的な生活や適切な対処方法が身につきます。
総じて言えば、認知行動療法は具体的なアプローチを通じて効果的に問題に取り組む手助けをし、個人の健康と幸福を向上させるための有用な方法論です。
]]>よくよく聞くと眠るのが目的ではなく、「嫌なことを忘れたい」という 現実逃避目的 で酒を飲んでいるケースが極めて多いのです。生き方が不器用だったり非常に真面目な人に アルコール依存症 が多いのはこうした理由からでしょう。
現実逃避目的で酒を飲むのは、一時的に問題から逃れることができますが、根本的な問題を解決することはできません。むしろ、問題を悪化させる可能性があります。
酒を飲むことで、一時的に気分を良くしたり、緊張をほぐしたりすることはできます。しかし、酒が切れると、問題は再び表面化します。さらに、酒を飲み過ぎると、身体的・精神的健康に悪影響を与える可能性があります。
飲酒で現実逃避していたタイプが 睡眠薬 で眠れるようになったとしても、現実逃避欲はアルコール以外のなにかで満たしてあげる必要があります。アルコールの場合どんどん酒量が増えてしまいます。
アルコールの量が増えると、身体的および精神的な問題を引き起こす可能性があります。アルコール依存症、肝臓病、心臓病、脳卒中、ガンなどのリスクが高まります。また、アルコールは気分や行動に影響を与え、事故や暴力につながる可能性があります。
酒で現実逃避している方々の話を聞いてみると、逃避したい葛藤の元になっているのは多かれ少なかれ 人間関係 です。
夫婦関係、親との関係、仕事上の人間関係、友人関係などです。「あの人のことを考えると腹が立つやら苦しいやらでどうしようもないけれど、逃れられない。緑を切ろうと思っても緑が切れない」という悩みです。
どうしても好みや考え方が合わず、付き合いにくい人がいる | リラックスで心は強くなる
人間関係の葛藤の背景には相手に対する「執着」と「拒絶」、つまり「愛情」と「憎悪」の板挟みがあります。
どちらかひとつであれば、なんの問題もありません。憎悪のみならそこで関係をバッサリ断つことも可能ですが、愛情と憎悪が拮抗しているとそれも難しくなります。あるときはとてもいい人であるときはむかつく人であるケースです。
個人の振る舞いや態度が時折一貫性を欠いていると感じることはあります。人は状況や気分によって異なる行動をとることがあります。以下に、そのような状況を理解し、対処するためのいくつかの視点を提供します。
多面性の認識: 人間は複雑で多面的な存在です。誰もが良い一面と悪い一面を持っています。人間関係では、相手の多様性を受け入れることが大切です。
状況への適応: 人々は状況に応じて適切な行動を選びます。ある日は素晴らしい人として振る舞い、別の日は疲れていたりストレスを感じていたりするかもしれません。そのため、一貫していい人であることを期待するのは現実的ではないかもしれません。
共感と理解: 人々が様々な側面を持っていることを理解し、相手の立場や状況に共感することが重要です。どんな時でも相手に対して思いやりをもち、理解を示すことで、関係が良好に保たれる可能性が高まります。
コミュニケーションの重要性: むかつく一面を持つ人とのコミュニケーションを積極的に取ることが大切です。対話を通じて、相手の気持ちや意図を理解し、誤解や葛藤を解消する手助けをすることができます。
自己評価の見直し: 相手の変化や多面性に対処する際、自己評価を見直すことも大切です。自分自身も完璧ではなく、日々変化していることを認識し、相手にも同じ寛容さを持つことが良い関係を築くために役立ちます。
アルコール で現実逃避をしている人はそういう葛藤を抱えているケースが多いのです。葛藤を解決するためにはさまざまな方法がありますが、いずれもその葛藤が納得して割り切れるようになることを目標としています。
という割り切りを飲酒で得ていたわけですから、別の割り切り方が必要になるわけです。代表的な割り切りの手法としては、前述した内観療法以外に「精神分析的手法」と「認知行動療法的手法」が挙げられます。
割り切りとは、自分の欲求や希望をすべて叶えることが不可能であることを認め、ある程度の妥協をすることです。人生において、割り切りは不可欠なスキルです。すべてを完璧にしたいと思っていても、それは不可能です。何らかの妥協をすることで、より満足のいく人生を送ることができます。
割り切りをするためには、自分の価値観や優先順位を明確にする必要があります。何を最も大切にしているのか、何を実現したいのかを理解することで、より良い取引をすることができます。また、割り切りをすることは、自分のコントロールできないことにエネルギーを費やすのをやめることを意味します。コントロールできないことにエネルギーを費やしても、何も良いことはありません。自分のコントロールできることに集中することで、より満足のいく人生を送ることができます。
割り切りは、簡単なことではありません。しかし、人生において、不可欠なスキルです。割り切りをすることで、より満足のいく人生を送ることができます。
以下に、割り切りをするコツをいくつかご紹介します。
精神分析的手法では幼児期の親との関係まで戻り、無意識レベルまで遡って夢分析などを通じて葛藤の原因を探るというアプローチをします。「あなたは小さいころ、お父さんからこういう仕打ちを受けていました。あなたのいまの苦しみは、そこから出ているのですよ」といった事柄を、本人の気づかない無意識を連想や夢分析で探るのです。
すると「あっ、そうか。私の苦しみの源には幼児期の体験が潜んでいたのか! 」と理解して、憑き物が落ちたように楽になります。この精神分析的手法には劇的な効果を望めますが、半年、1年と治療に結構な長期間がかかります。
根本的な無意識レベルまで掘り下げて心を探索して治療するわけですから、プロセスに時間がかかるのは仕方ないのです。また保険の適用外であり、自費診療であることが大半ですから、それだけのコストは覚悟してください。
アルコール依存症から抜け出したい
]]>眠れないときは、お酒を飲むのは良い方法ではありません。お酒は、一時的に眠気を誘うことができますが、睡眠の質を低下させ、翌朝に目覚めが悪くなる原因となります。また、お酒を飲みすぎると、睡眠時無呼吸症候群やアルコール依存症などのリスクが高まります。
「睡眠薬は危険」というイメージは根強いです。しかし、それは過去に使われていた バルビツール酸系 の睡眠薬の悪い印象が抜けないから。 バルビツール酸系 は呼吸抑制作用が強く、大量服用(オーバードーズ) で死に至るリスクもありましたが、現在主流の睡眠薬はベンゾジアゼピン系といってより安全なものです。多量に飲むと一昼夜眠り続けることもありますが、呼吸抑制作用は弱いです(それでも大量服用後に吐いたものを喉に詰まらせる窒息死の危険は残ります)。
バルビツール酸系とは ... 鎮静薬、静脈麻酔薬、抗てんかん薬などとして中枢神経系抑制作用を持つ向精神薬の一群です。
しかし、依存性や副作用が強く、現在ではほとんどの医療現場で使用されていません。
構造は、尿素と脂肪族ジカルボン酸とが結合した環状の化合物です。それぞれの物質の薬理特性から適応用途が異なります。 バルビツール酸系 は1920年代から1950年代半ばまで、鎮静剤や睡眠薬として実質的に唯一の薬でした。
アルコール と睡眠薬 では、肝臓への負担も違います。アルコールも睡眠薬のような薬物も肝臓で代謝されて無毒化されます。
ビール 1 本にはアルコールが 20 g ほど含まれていますが、睡眠薬ならその 2000 分の 1 の 10 mg の服用で効果を発揮するものが多く、肝臓への負担は睡眠薬のほうがはるかに少ないのです。
眠りに問題があるならば、内科もしくは精神科クリニックで睡眠薬を処方してもらうとよいでしょう。睡眠薬を3ヶ月から半年くらい服用し、睡眠リズムができてきたら、投与量をだんだん減らしていきます。
1 日置きに飲む、もしくは週末は飲まないようにするなど段階的に減らしていくのです。
断酒のための薬物も睡眠薬も、脚の骨を折って歩けない人が、歩けるようになるまで使う松葉杖のようなもの。ずっと使い続けるものではないのです。一時的使用であることを忘れてはいけません。薬に頼らないところまで回復したらその薬は中止します。
副作用の少ない睡眠薬には、以下のようなものがあります。
これらの睡眠薬は、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬に比べて、副作用が少ないことが特徴です。ただし、副作用がまったくないわけではありませんので、医師と相談しながら服用してください。
また、睡眠薬を服用する前に、不眠症の原因を特定し、生活習慣の改善を図ることも大切です。睡眠薬はあくまでも一時的な治療法であり、根本的な解決にはなりません。
眠れないときは、以下のような方法を試してみてください。
それでも眠れない場合は、医師に相談してください。
お酒を飲むことで眠れるからと就寝前にお酒を飲むクセがやがて酒量を増やしてアルコール依存症への道をたどることになるのです。
眠りの悩みを解消しよう!とという不眠ソリューションのサイトには、快眠・安眠のための音楽CD(一覧)が紹介されていますが、音楽は快眠に効果的です。音楽を聴くと、脳のα波(リラックス状態)が増加し、心拍数や呼吸数が減少します。また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑制され、睡眠の質が向上します。
これらの音楽は、リラックス効果が高く、睡眠を促進します。また、自分の好きな音楽を聴くことも、快眠に効果的です。
寝る前に音楽を聴くときは、以下のような点に注意してください。
音楽を聴くことで、快適な睡眠をとることができるでしょう。
アルコール依存症から抜け出したい
]]>「寝酒」を睡眠薬代わりにしているわけですが、そもそもアルコールは睡眠薬としては質がよくありません。眠りにつく「就眠力」は強いのですが、その眠りを持続させる「睡眠持続力」が弱いからです。
寝酒は、一時的に寝つきを良くする効果があるかもしれませんが、長期的には睡眠の質を低下させます。また、いびきや無呼吸症候群を引き起こす可能性があり、アルコール依存症や死亡リスクを高める可能性があります。
こんな経験はないでしょうか。会社の飲み会で酒をたくさん飲んで帰宅、即刻眠りについたものの、夜中に目が覚めてしまったという経験です。
それもそのはず、酒を飲んで眠れたとしても睡眠持続力は大体3~4時間くらいなのです。個人差はあるものの、一般的には睡眠時間は7~8時間くらいが自然ですから、アルコールは「質の悪い睡眠薬」といえます。
アルコールは就眠力が強いので一見ぐっすり寝たような気になりますが、3 ~4時間間で眠りが浅くなり、7〜8時間寝たつもりでも残りの3〜4時間は浅く質の悪い睡眠になってしまい、寝ているのに疲れが残るというのがアルコールに頼った睡眠の特徴なのです。
眠るために酒に頼っているタイプは断酒の反動が大きいので、睡眠薬(睡眠導入剤)を使ったはうがよいでしょう。
睡眠薬は7〜8時間の睡眠を想定して設計されていますから、アルコールよりも自然な効き目を発揮します。睡眠薬がいまひとつという方は「セロトアルファ」などが効く場合があります。
「発酵大麦エキス」とは、麦焼酎の醸造過程で作られる「発酵産物」から有効成分を抽出したエキスです。大麦のたんぱく質が麹菌の酵素で分解されており、アミノ酸やペプチド、クエン酸、オリゴ糖、ポリフェノールといった成分を含む、栄養価の高い天然食品素材です。
セロトアルファは、アイシー製薬が製造・販売している健康食品です。主成分は発酵大麦エキスとビフィズス菌BB536で、セロトニンの生成を助け、精神状態の改善や睡眠の質の向上に効果があります。
5 つの厳選された成分が凝縮されており「幸せ成分」が安眠効果を発揮します。
セロトアルファによって多彩な健康効果が得られる理由としては、脳内環境の改善に加えて、酵素による細胞の代謝機能の克進、さらに免疫機能の回復と抗酸化作用による相乗効果があるのではないかと考えます。
そして、もう1つ付け加えるならば、セロトアルファによる睡眠の質の向上も見逃せないでしょう。
夜、ぐっすり寝られて、朝、すっきり目覚める、すなわち快眠は、すべての病気、その他の体の不調を癒し、健康を取り戻す土台となるもの。
そのためには、精神の安定にも寄与するセロトニンの活性化が不可欠となります。セロトアルファの画期的なところは、この脳内神経伝達物質の要ともいえるセロトニンの活性作用にすぐれ、薬に頼ることなく、セロトニンが活性化し、正常化の方向に働くことです。夜ぐっすり寝られれば、睡眠薬からの離脱も可能となり、免疫機能もさらに安定。もちろん、疲れも取れて、活力の復活にもつながるでしょう。
セロトアルファ を飲むだけで熟睡できる | 眠りの悩みを解消しよう!
アルコールが安眠に影響を及ぼすことはよく知られています。一見するとアルコールが眠気を引き起こすように感じるかもしれませんが、実際にはアルコールは質の良い睡眠を妨げることがあります。以下に、アルコールが安眠に与える影響とその対策をいくつか説明します。
アルコールの安眠への影響:
浅い睡眠: アルコールを摂取すると、睡眠の段階が変化し、深い眠りが減少して浅い眠りが増えることがあります。そのため、質の高い睡眠を得ることが難しくなります。
夜間覚醒: アルコールが代謝される過程で、体が覚醒することがあり、夜間に何度も目が覚めることがあります。
睡眠の断片化: アルコールが睡眠サイクルを妨害し、睡眠が断片化される可能性があります。これによって、熟睡感を得ることが難しくなります。
アルコールによる安眠への対策:
アルコール摂取を控える: 安眠を妨げないためには、特に寝る前にアルコールを摂取しないように心がけましょう。
摂取のタイミング: アルコールを摂取する場合は、寝る2〜3時間前に摂取することを避けると、その影響が軽減されることがあります。
健康的な生活習慣: 健康的な生活習慣を維持することで、良質な睡眠を促進できます。適切な運動、バランスの取れた食事、ストレスの管理が重要です。
リラクゼーション法: 寝る前にリラクゼーション法や深呼吸を行うことで、緊張やストレスを軽減し、より良い睡眠を得ることができるかもしれません。
睡眠環境の整備: 快適な睡眠環境を整えることも重要です。暗い部屋、快適なベッド、静かな環境が質の良い睡眠をサポートします。
そういう複雑な人間関係のうえになり立つ仕事で、自分の達成感だけを追求するのはちょっと無理があります。どうしても自分ひとりで仕事が完結しない以上、非常に困難ということです。
仮に達成感が得られたとしても、それはあくまで結果にすぎません。逆にいうと仕事で満たされないから、それを飲酒で満たしてきたともいえます。
また、仕事で満たされない理由は結構な数あって自分でも気づいていない人が多いのも事実です。
ちなみに、これらの要因は単独で影響することもありますし、複数が組み合わさっていることもあります。
仕事内容と興味の不一致 仕事内容が自分の興味や情熱と合わない場合、モチベーションが低下し、満たされない感じが生じることがあります。
スキルや能力の活かせない状況 自分の得意なスキルや能力が活かせない状況では、仕事の成果につながりにくく、満足感が得られないことがあります。
ワークライフバランスの不調 過度な仕事の負荷や長時間労働が、プライベートの時間や休息を削ることで、満たされない感情を引き起こすことがあります。
成長の機会の欠如 自分のスキルを発展させる機会や昇進の道が限られている場合、将来のキャリアに対する不安や満足感の低下が生じる可能性があります。
職場環境の不適切さ 職場の雰囲気や人間関係が悪化している場合、ストレスや不満が蓄積し、満たされない感情が高まることがあります。
目標の欠如 具体的な目標やプロジェクトがなく、やりがいや達成感を感じる機会が限られていると、満たされない感じが生じることがあります。
報酬とのバランス 仕事への投資や努力に対して報酬が不十分な場合、やりがいを感じにくく、満足感が低い状態になることがあります。
企業文化の不一致 自分の価値観や信念と職場の企業文化が合わない場合、仕事への意欲が減少し、満たされない感じが生じることがあります。
ストレスとプレッシャー 過度なストレスやプレッシャーにさらされている場合、心身の健康に悪影響を及ぼすため、満たされない感情が強まることがあります。
これらの要因を理解し、自分の状況を客観的に分析することで、どのような改善策を取るべきかを判断することができます。場合によっては、転職やキャリアの変更を検討することもありますが、専門家のアドバイスやサポートを得ることも重要です。
たとえば、仕事に関連する論文の執筆を飲酒によって得ていた醗酎の代わりにしたわけですが、これは私ひとりで完結する作業です。
ひとり完結タイプの仕事は実際には数が少ないものです。仕事以外で自分に合うもの、やりやすいものを探してみるのも効果的な手段となり得ます。自分に合った仕事というのも実際にはやってみないと想像しているものと大きく異なる場合もありますから頭で考えるだけで自分に合う、合わないを判断するのも現実には難しいのです。
ここ数年は「マラソンブーム」といわれるように、ランニングを楽しむ人が増えています。もしランニングに興味があるなら、マラソン完走を目指すのもいいと思います。
「東京マラソン」をはじめ、全国各地で大会が開催されるようになり、市民ランナーが増加中。42.195 kmを走る過酷な競技に、なぜ、みんながハマるのか? マラソンの魅力をチェックしてみましょう。
走りきったときの、達成感がマラソンの魅力です。大会の結果だけでなく、大会前の練習をやりきることにも達成感があります。目標を立てて、それに向かって努力すること自体が、精神的にいい影響を及ぼしてくれるんです。すごい目標を立てる必要はなく、"週に2回、1日30分走る"でも十分。
そして、この達成感は、自分の自信につながります。マラソンは、シンプルに結果が出るからこそ、20代や30代の女性や、ビジネスパーソンに人気なのかもしれません。
多くの人がフルマラソンを完走している時代ですが、そうはいっても42 .195mを完走すると、「やったね! 」「すごいね! 」などとまわりから褒められるものです。
その先には 100 km を超えるウルトラマラソンの完走、仮装してテレビに映るといった「ひとつ上をいくチャレンジ」も開けるかもしれません。まずはあれこれ考えすぎないようにして、行動してみることが大切。
そうすると、その先にある達成感が見えてくることもあるからです。達成感を得るコツは、「よりニッチなテーマ」を探すこと。
アルコールでも薬物でも依存症者は多数に合わせようと一生懸命になって結局自爆することが多いので、もっと小さなグループのニッチな世界で欲望が満たせるものを探すはうがより満足感を得やすいです。
皿洗いがストレス発散 になる場合もあります。
、もう手当たり次第に試してもらいます。多くのストレス発散方法はどれも自分に合えば効果大です。
身体を動かすのが苦手な文化系タイプは、 絵を描く のもリラックス法のひとつになるかもしれません。
なにを提案してもピンとこない人には、皿を洗ってもらいます。「えっ、皿洗い? 」と意外に思われるかもしれませんが、皿を洗っていると「きれいに洗う」とか「皿を割らないように」などと結構集中しますから、ストレスから解放されやすいのです。
また、仕事などのストレスから解放されるためには 食事をつくる 皿洗い などを生活に中のルーティン化している人も多数います。
実は、皿洗いですが、フロリダ州立大学の研究でわかったそうです。2014年にフロリダ州立大学の研究チームが、皿洗いがストレス解消に役立つことを示す研究を発表しました。
この研究では、皿洗いに従事する18~23歳の大学生を対象に、皿洗い前後のストレスや不安、メンタルヘルスの状態を調査しました。その結果、皿洗いを行ったグループは、皿洗い前に比べてストレスや不安が軽減され、メンタルヘルスの状態が改善されたと報告されています。
また、この研究では、皿洗いをマインドフルネス瞑想と比較しても、同等のストレス解消効果があることが示されました。
ただし、この研究は比較的小規模なものであり、他の年齢層や人口に対しても同様の効果があるかどうかは未知数です。また、皿洗い自体が苦手な人や、環境的なストレスがある場合は効果が期待できない可能性があります。
まず、1つめ 水を使う 点ですが、これは、一定のリズムを続けると呼吸が整い、自律神経が安定するようです。ふたつめは、皿を洗う リズム感 です。目に見えて皿が綺麗になるのを実感できるのは達成感を感じられるようです。3つめは 達成感 です。目に見えて皿が綺麗になるのを実感できるのは達成感を感じられるようです。こうして大学で検証されているものですから、やってみる価値はありそうです。
ある程度慣れると、 皿洗い はほとんど流れ作業になり、なんら頭を使う必要はありません。集中しながら頭は使わないという意味で、皿洗いは優れたリラックス法なのです。そして汚れた皿がキレイになることで心理的にもいい影響がでます。
皿洗いをすることで、手のひらや指先に温かい水と石鹸の感触があり、その感覚が心地よいと感じる人が多いため、身体的なリラックス効果が得られます。また、皿洗い自体が単純な作業であるため、頭を使わずに繰り返し作業をすることで、心のリズムを整えることができ、精神的なリラックス効果が得られるとも言われています。
さらに、皿洗いにはマインドフルネス瞑想の要素も含まれるとされています。マインドフルネス瞑想は、意識を今現在に集中させることで、ストレスを解消する方法です。
皿洗いも同様に、手洗いの行為に全身を集中させ、現在の状況に注意を向けることで、ストレスを解消することができると考えられています。
ただし、リラックス効果が得られるかどうかは個人差があります。
同様に 草とり もリラックスできます。自宅に庭がないのなら、近所の公園の草とりをボランティアでしてもいいでしょう。
皿洗いには、リラックス効果があると言われています。
皿洗いをすることで、手のひらや指先に温かい水と石鹸の感触があり、その感覚が心地よいと感じる人が多いため、身体的なリラックス効果が得られます。また、皿洗い自体が単純な作業であるため、頭を使わずに繰り返し作業をすることで、心のリズムを整えることができ、精神的なリラックス効果が得られるとも言われています。
さらに、皿洗いにはマインドフルネス瞑想の要素も含まれるとされています。マインドフルネス瞑想は、意識を今現在に集中させることで、ストレスを解消する方法です。皿洗いも同様に、手洗いの行為に全身を集中させ、現在の状況に注意を向けることで、ストレスを解消することができると考えられています。
ただし、リラックス効果が得られるかどうかは個人差があります。皿洗い自体が苦手な人や、ストレスが強い場合は、リラックス効果が得られない場合もあります。また、皿洗いを行う環境や、洗剤の香り、水の温度なども、リラックス効果に影響を与えることがあるため、自分に合った環境を作ることが大切です。
皿洗いには、ストレス軽減効果があるとされています。
皿洗いを行うことで、単純で繰り返しの作業に集中することで、心身をリラックスさせることができます。また、洗い物をすることで、手や腕を使いながら体を動かすことで、運動不足や運動ストレスを解消することもできます。
さらに、皿洗いは、自分で行った作業の成果がすぐに見えるため、達成感を感じることができます。この達成感は、ストレスを軽減する効果があります。
また、研究によれば、皿洗いを行うことでストレスホルモンの分泌が抑制されることが示されています。ストレスホルモンが分泌されると、身体のストレス反応が起こり、心身ともに緊張状態になりますが、皿洗いを行うことでストレスホルモンの分泌が抑制され、ストレス反応が和らぐことが期待できます。
ただし、皿洗いがストレス軽減に効果があるかどうかは個人差があります。ストレスが強い場合や、洗い物自体が苦手な場合は、逆にストレスを増大させることもあるため、自分に合ったストレス解消方法を見つけることが大切です。
本当の欲望を満たさずに、薬で飲酒欲求だけを減らしてしまうのは危険なのです。飲酒欲求が抑圧されることで、それが自他への攻撃性に転化してしまうからです。
それくらいなら圧倒的な飲酒欲求に従い、酒を飲んだはうが精神的には楽です。
飲酒欲求の背後に隠された欲望を見つけるには結局、「あなたは酔っぱらって、なにが欲しいのですか? 」という問いを地道に繰り返すのがいちばんの近道です。
そうやって見つけ出した欲望に対して、私たちは飲酒以外の欲望充足法を患者さんと一緒に考えていきます。
私の場合は評価欲の代替を飲酒欲求に求めていたわけですが、それ以外にも アルコール依存症者 はさまざまな欲望を酒で満たそうとしています。酒を飲んで空想の世界に浸りたいという人には、空想の世界に入る手続きなり、やり方なりを学んでもらいます。
空想を巡らせて詩や小説を書くところまでいかなくても、カラオケでアイドルスターになり切って歌ってみる程度でも十分です。
漫画、ゲーム、インターネットに浸ってみるのもいいでしょう。自分でも気づいていない 本当に自分の好きなことを見つけましょう。世間の多くの人が自分の好きなことを見つけられていません。
好きなことを見つけるためには、自分自身を探求し、興味を追求するプロセスが重要です。自分という人間と向き合わなくてはいけません。以下に、好きなことを見つけるためのいくつかの方法を紹介します。
興味や好奇心を探求する 自分が何に興味を持っているのか、どのようなことに好奇心を感じるのかを考えてみましょう。過去の経験や関心を振り返ることで、新たな趣味や興味の分野が見つかることがあります。夢中になれることがないか振り返ってみます。アルコール依存症から脱するためにゲームで脱することができた人が案外多いです。
新しいことに挑戦する 新しいアクティビティや体験に挑戦することで、自分が好きなことを見つけるかもしれません。新しい趣味やスポーツ、アート、クラフトなどにチャレンジしてみてください。
過去の趣味や趣向を思い出す子どもの頃や若いころに楽しんでいたこと、趣味を振り返ってみると、再びその趣味に興味を持つことがあります。小学生、中学生、高校生、大学、専門学校時代に楽しかったを思い出してみましょう。
自分の強みを考える 自分が得意とするスキルや能力、特に興味を持って取り組むことができる分野を考えることで、好きなことを見つける手がかりを得られるかもしれません。自分の得意なことをさがしてみます。
他人の影響を受ける 友人や家族の趣味や活動を知ることで、自分にも興味を持つことができるかもしれません。また、コミュニティやグループに参加することで新たな趣味を発見できることもあります。家族と出かけるなどの行動でも見つかることがあります。
試行錯誤する 複数のアクティビティや趣味を試してみて、どれが自分に合っているかを見つけることができます。失敗や成功を通じて、自分の好みや嗜好を見つけることができます。
自分の理想を考える もし理想的な人生を想像するとしたら、どのようなことをしていたいと思うかを考えてみましょう。その中に好きなことのヒントが隠れているかもしれません。アルコール依存症になっていなかったらと考えてみましょう
時間をかけて探求する 好きなことを見つけるプロセスは短期間で完了するものではありません。時間をかけて自分自身を探求し、試行錯誤しながら見つけていくことが大切です。
自分自身に対してオープンで、好奇心旺盛に取り組むことで、新たな趣味や興味を見つけることができるでしょう。そして、自分自身を知ることが、より充実した人生を築く一歩となることでしょう。
アルコール依存症から脱した趣味は、人によってさまざまです。しかし、一般的に、達成感を得ることができる趣味は、アルコール依存症の克服に効果的です。例えば、スポーツ、楽器演奏、絵画、手芸、読書、旅行などです。これらの趣味は、すべて、集中力や技術を必要とし、上達するにつれて大きな達成感を得ることができます。
また、これらの趣味は、リラックス効果にも優れています。アルコール依存症から脱した人は、これらの趣味を楽しみながら、健康的な生活を送ることができます。
アルコール依存症から回復する際には、新たな健康的で満足感を得られる趣味を見つけることが重要です。アルコール依存症から脱した後、過ごす時間を充実させることで、回復の過程をサポートすることができます。以下に、アルコール依存症から脱した際に取り組むことができる趣味のアイディアをいくつか紹介します。
運動: スポーツやフィットネス活動は、身体的健康を促進するだけでなく、ストレスを軽減し、心身を活性化させる助けになります。ウォーキング、ランニング、ヨガ、水泳など、自分に合った運動を選んでみてください。
アートやクラフト: 絵を描く、彫刻をする、手芸をするなどのアートやクラフト活動は、創造性を発揮し、新しいスキルを身につける楽しみを提供します。
楽器演奏: 楽器を演奏することは、集中力を高めると同時に、表現力や創造性を育むことができます。
読書・執筆: 読書や執筆は、リラックスした状態を作り出し、新しい知識を得る機会を提供します。
ボランティア活動: 地域のコミュニティや団体でボランティア活動をすることで、人々に貢献する喜びや達成感を得ることができます。
料理・ベーキング: 料理やベーキングを通じて、新しいレシピを試す楽しみや、美味しい食事を自分で作り上げる達成感を味わうことができます。
旅行: 新しい場所を訪れることで、新たな体験を積み重ねることができます。旅行は、心をリフレッシュさせる素晴らしい方法です。
アルコール依存症から抜け出したい
]]>それよりもいかに飲酒の害を減らすかという「ハーム・リダクション」という概念が主流になってきました。
ハーム・リダクション(英語: harm reduction)とは、個人が健康被害や危険をもたらす行動習慣(合法・違法を問わない)をただちにやめることができないとき、その行動に伴う害や危険をできるかぎり少なくすることを目的としてとられる、公衆衛生上の実践、指針、政策を指します。
ハーム・リダクション(Harm Reduction)は、公衆衛生や医療のアプローチの一つであり、主に薬物使用やアルコール使用などの健康に対するリスクを最小限に抑えることを目指す考え方です。ハーム・リダクションは、完全な禁止や薬物使用の排除を追求する代わりに、リスクを軽減し、個々の健康や社会的な状況を向上させることに焦点を当てます。
ハーム・リダクションの原則には以下のようなものがあります:
情報提供: 薬物やアルコールの使用に関する正確で客観的な情報を提供し、リスクを理解させます。
安全な使用の促進: 薬物やアルコールの使用が避けられない場合、安全な使用方法や量を教え、感染症予防などのアドバイスを提供します。
供給の確保: 清潔な注射器や交換用具を提供するなど、感染症の広がりを抑えるために必要なものを提供します。
過量死の予防: 過量摂取や過剰な使用による死亡を防ぐために、過剰摂取の警告や救急医療のアクセスを提供します。
治療へのアクセス: 薬物依存症の治療やアルコール依存症の支援へのアクセスを提供し、リカバリーをサポートします。
社会的統合の支援: 薬物使用者やアルコール使用者を社会的に排除するのではなく、サポートを通じて統合を促進します。
ハーム・リダクションの目的は、個人やコミュニティの健康と安全を最優先に考えることであり、厳格な禁止だけでなく、現実的なアプローチを通じて健康上のリスクを最小限に抑えることを目指しています。
アルコール依存症においてハーム・リダクションのアプローチを採用することは、完全な断酒を追求するのではなく、アルコールの健康へのリスクを最小限に抑えるための方法を提供することを意味します。
以下に、アルコール依存症におけるハーム・リダクションの考え方や方法についていくつか説明します。
アルコール依存症においてハーム・リダクションのアプローチを採用することは、完全な断酒を追求するのではなく、アルコールの健康へのリスクを最小限に抑えるための方法を提供することを意味します。以下に、アルコール依存症におけるハーム・リダクションの考え方や方法についていくつか説明します:
目標の設定: 完全な断酒が難しい場合でも、まずは飲酒の削減を目指すことができます。週に飲酒する日数や飲酒量を減らすことを目標に設定します。
安全な飲酒のガイドライン: 医師や専門家のアドバイスに従って、健康への影響を最小限に抑えるための安全な飲酒のガイドラインを学びます。
飲酒のコントロール: 飲酒の回数や量を記録し、自分の飲酒パターンを把握します。これにより、飲酒のコントロールを向上させることができます。
リスクの認識: アルコールに関連する健康リスクや社会的リスクを理解し、それを軽減するための対策を取ります。例えば、飲酒中の運転を避ける、飲酒と薬物の併用を避けるなどです。
支援グループへの参加: ハーム・リダクションのアプローチをサポートするための支援グループやカウンセリングに参加することで、同じ目標を持つ他の人々と情報や経験を共有できます。
代替アクティビティの模索: アルコールを楽しむ代わりに、健康的で楽しいアクティビティを見つけることが大切です。趣味やスポーツなど、アルコール以外の楽しみを見つけることができます。
前述のナルメフエンという飲酒欲求抑制薬を断酒ではなく、飲酒量抑制を目的に利用をしています。
ナルメフェン(Nalmefene)は、アルコールの乱用や依存症の治療に使用される薬物です。主にアルコール依存症の人々に対して、飲酒量を減少させる助けとして使用されます。ナルメフェンはオピオイド受容体の拮抗薬であり、アルコールの報酬系への影響を減少させることで、飲酒への欲求を軽減するのに役立つとされています。
前述したトピラマートについては、保険適応の認可は現実的に困難です。保険適応を受けるには製薬会社に動いてもらうのが近道ですが、トピラマートはすでに特許が切れた薬。治験のために大金を投資しても独占的に販売できるわけではありませんから、製薬会社にしてみるとうま味がありません。
トピラマート(Topiramate)は、てんかん発作や片頭痛の治療に使用される抗てんかん薬ですが、最近ではアルコール依存症の治療にも注目が集まっています。トピラマートは神経細胞の興奮を抑える作用があり、アルコール依存症における飲酒への欲求や摂取量を減少させる効果があるとされています。
通常は数年、独占的に販売できる間に治験にかけた大金を回収して利益を出すというのが、製薬会社のビジネスモデルだからです。別のやり方として「医師主導治験」というものがあります。
これはわれわれ医師が厚生労働省所管の独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」に申請して、審査に合格したら国から予算をもらって治験をする方法です。2014年の「日本臨床精神神経薬理学会」で医師主導の治験に関するシンポジウムがあり、学会として医師主導の治験を支援するための候補として、トピラマートを含めて4つほど挙げてくださいました。
アルコール依存症から抜け出したい
]]>トピラマート がアルコール依存症に効果がある可能性は以前より指摘されていましたが、今回行われた二重盲検ランダム化比較試験でもこれが実証されたことから、治療の一つとして今後使用される可能性があります。
トピラマートは、脳神経の興奮を抑えるという一般的作用に加え、てんかん発作のきっかけとなる AMPA /カ イニン酸型グルタミン酸受容体の機能抑制作用を示します。
AMPA / カイニン酸型グルタミン酸受容体は、脳の興奮伝達に重要な役割を果たしていますが、過剰に活性化されるとてんかん発作を引き起こすと考えられています。
副作用についてですが、感覚異常・味覚異常・摂食障害・集中力低下などが、プラセボ群に比べてトピラマート服用群で多かったとしています。
その他の副作用としては、めまい、ふらつき、視覚障害、倦怠感、頭痛、食欲減退、体重減少、便秘、発疹などです。また、まれに、腎機能障害、肝機能障害、血球減少症などの重篤な副作用が起こる可能性があります。腎機能障害、肝機能障害がでてしまった際には、すぐに病院を受診して薬をストップさせなければいけません。
吐き気や嘔吐の症状が現れることがあります。通常、症状は軽減されることもありますが、続く人もいます。副作用につては、個人によってかなりとなります。
アルコール依存症には適応はありませんが、飲酒の代わりの欲望を探す期間、患者さんに楽に過ごしてもらうため同書にサインしてもらって処方することがあります。
その結果、夕方、もしくは朝と夕方に飲むと酒量が半分、もしくはそれ以下に減ったという結果が出ました。その成果を論文にまとめて発表したところ、専門誌に掲載されて2014年に日本アルコール薬物医学会で優秀論文賞をもらいました。
これまでの日本のアルコール依存症治療では、「酒量がたとえ半分になっても断酒しないと意味がないし、それを一生続けないと意味がない」という患者さんにとって極めてハードルが高い治療目標を掲げてきた歴史があります。
アルコール依存症からの断酒は、身体的・精神的に非常につらいプロセスであることがあります。アルコールは中枢神経系に影響を及ぼし、長期的な摂取によって身体が依存してしまうため、断酒時には離脱症状が現れることがあります。しかし、適切なサポートを受けることで、断酒を成功させることができるのです。
「薬を飲んで飲酒量を半分に抑える」という治療法を評価してくれたのは、日本のアルコール依存症の治療が変わるきっかけになるかもしれません。
トピラマートを服用している場合のアルコール摂取に関する注意事項をまとめます。
もし、トピラマートを服用していて、アルコールの摂取量を減らすことができない場合は、医師に相談してください。
トピラマートは、アルコール依存症の治療薬として承認されていません。しかし、一部の研究では、トピラマートがアルコール依存症の治療に効果的である可能性が示唆されています。
2014年に行われた研究では、アルコール依存症の患者32例を、トピラマート100~200mg/日とプラセボの2群にランダムに割り付け、12週間にわたって治療を行いました。その結果、トピラマート群では、アルコールの摂取量がプラセボ群に比べて有意に減少しました。また、トピラマート群では、断酒率がプラセボ群に比べて高くなりました。
この研究の結果から、トピラマートは、アルコール依存症の治療に効果的な可能性があり、今後の研究が期待されます。
断酒時の注意点:
医療専門家の指導: アルコール依存症からの断酒は、医療専門家の指導のもとで行うことが重要です。医師やカウンセラーは、適切なアドバイスや治療計画を提供してくれます。
身体的健康管理: 離脱症状に備えて、十分な休息と栄養を摂ることが重要です。水分を十分に摂ることも大切です。
離脱症状: アルコール依存症からの断酒時には、離脱症状が現れることがあります。これには震え、不安、吐き気、発汗、不眠などが含まれます。医師に報告し、必要に応じて対処方法を相談してください。
心理的サポート: アルコール依存症は身体だけでなく心理的にも影響を及ぼすことがあります。心理カウンセリングやサポートグループへの参加が、心理的なサポートを得る手段となります。
サポートを受ける方法:
医療専門家: 医師、精神科医、臨床心理士、カウンセラーなどの専門家に相談してください。適切な治療計画を立ててもらえるでしょう。
サポートグループ: アルコール依存症の断酒を共に取り組む仲間と出会うことで、互いに励まし合い、経験を共有できます。
家族や友人の支援: 身近な人々の理解とサポートは非常に重要です。自分の状況や気持ちを共有し、支援を受けましょう。
専門の施設: 断酒のプロセスをサポートするリハビリ施設やクリニックもあります。これらの施設では、専門のスタッフが適切なケアを提供します。
断酒は困難な過程かもしれませんが、適切なサポートを受けることで成功する可能性が高まります。決断をし、専門家やサポートシステムの助けを借りつつ、健康な生活への道を歩んでいくことが大切です。
]]>前述のように 「 一生断酒しなさい 」 とはいいませんが、自分の隠れた欲望を探そうとしても、飲み続けていると離酎が邪魔をして自分の欲望の発見が難しくなるからです。離酎すると結果的に飲酒そのものが自分の欲望であるという勘違いがずっと続きますから、欲望充足法に移行するときには3ヶ月から半年くらいの禁酒期間を設ける必要があります。
アルコール依存症 では、酒が切れた後、強い欲求が訪れます。その欲求は薬を使って抑えるしかありません。2013年から 「 アカンプロサート 」という飲酒欲求を抑える薬が保険で使えるようになりました。7年前にはなかったので私自身は使えなかったのですが、もしあったら他の医師に処方してもらって絶対に使っていたと思います。
このお薬は、断酒補助薬です。脳に作用し、 アルコール依存 で高まっている神経活動を抑制することで「飲みたい」という飲酒欲求をおさえます。
アルコール依存症の治療は、カウンセリングなどの精神療法や、断酒会への参加をはじめとする心理社会的治療が中心になりますが、それに加え この薬を併用することにより断酒の成功率が上がるのです。
脳の神経に働いて飲酒欲求そのものを抑える新しいタイプの断酒補助薬です。昔から使われている抗酒薬のシアナミド(シアナマイド)や ジスルフィラム ( ノックビン ) とは効きかたが異なり、肝障害の心配もありません。心理社会的治療と併用することにより断酒成功率が高まることから、心理社会的治療の補助的な治療薬と位置付けられます。
アカンプロサートは神経系に作用することで飲酒欲求を抑制する。アルコール依存症では、興奮性神経であるグルタミン酸作動性神経の活動が亢進し、抑制性神経であるγアミノ酪酸(GABA)作動性神経活動とのバランスが崩れ、飲酒欲求を引き起こすと考えられています。
アカンプロサートはN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)型グルタミン酸受容体の阻害を通じ、前者を抑制することでエタノールの摂取欲求や報酬効果を抑制すると推測されている。なお、アカンプロサートのGABA受容体への作用は認められていません。
ただし効果が弱いのが難点。飲酒欲求を30 ~ 50 % 抑える効果は期待できますが、ゼロにしてくれるわけではありません。欧米では「ナルトレキソン」というもっと飲酒欲求の抑制効果が高い薬もあります。それに似た薬で「ナルメフエン」という医薬品があり、こちらは日本でも治験がはじまっています。
ナルトレキソン は、オピオイド拮抗薬ナルトレキソン、アルコール依存症の治療効果はプラセボ並み 比較的重症のアルコール依存症患者を対象とした臨床試験で、1995年から米国でアルコール依存症治療薬として使われているナルトレキソンに、プラセボと同程度の治療効果しかないことがわかりました。
これらの医薬品は酒を飲みたいという欲求だけを選択的に抑えてくれます。人間の欲望を全部抑える薬もありますが、それを使うと性欲も食欲も生きる意欲も抑えられてしまいます。おもに統合失調症に使われる薬で依存症には適応外ですが、患者さん本人の強い希望があれぼ、当座しのぎに処方する場合もあります。
わが国で従来から用いられてきた薬は、「抗酒薬」と呼ばれる薬です。
抗酒薬には、ジスルフィラム (商品名 : ノックビン) とシアナミド (商品名 : シアナマイド) の 2 種類があります。
これらの薬剤は、抗酒薬を服用中にもし飲酒すると、悪心・嘔吐、頭痛、動悸、顔面紅潮、呼吸困難などの不快な反応を引き起こします。
そのため、抗酒薬を服用している間は、生活の中で飲酒をしたくなるような出来事があった場合にも、「気持ち悪くなるからやめよう」と、心理的に飲酒を断念しやすくなるという作用を持ち、結果的に断酒の継続に役立ちます。
抗酒薬は、きちんと服用ができていれば、断酒維持のための効果は高いものの、重症の肝硬変や心・呼吸器疾患のある場合は使用できない、アレルギーや肝障害といった副作用を引き起こす場合があり、そもそも飲みたくなったら抗酒剤の服用をやめてしまうといった問題点もありました。
一方、アカンプロサート は、脳に作用して、「飲みたいという気持ち」そのものを軽減させる作用を持った薬剤です。比較的安全性が高く、抗酒薬のように飲酒時の頻脈などの反応を引き起こさないため、高齢者などにも投与しやすいという特徴があります。
また、研究は少ないものの、薬の相互作用が少ないため、抗酒薬との併用も可能だと考えられています。
商品名 | アカンプロサート |
---|---|
成分 | アカンプロサートカルシウム |
効果 | アルコール依存症の改善 |
副作用 | 下痢、腹部膨満、嘔吐、不眠、頭痛など |
飲み方 | 1日3回、1回2錠を食後に服用 |
製造元 | インタスファーマ |
中枢神経系の主要な興奮性神経であるグルタミン酸作動性神経の活動が亢進し、抑制性神経伝達とのアンバランスが考えられています。
亢進したグルタミン酸作動性神経活動を抑制することで神経伝達のバランスを回復させます。
アルコールを飲んだ際の興奮をおさえ飲酒欲求による依存症を改善します。
脳の興奮に関係するグルタミン酸神経の亢進を抑制、飲酒への強い欲求を軽減します。
通常、成人にはアカンプロサートカルシウムとして666mgを1日3回食後に水またはぬるま湯で服用してください。
飲み忘れた場合
飲み忘れた場合は、気づいた時点で1回分を服用します。
次回の服用が迫っている場合には次回の服用分から服用しても大丈夫です。
2回分以上をまとめて飲むことはしないでください。
お酒を忘れるために仕事に熱中するということでお酒を忘れてさらに仕事に情熱を注ぐという一石二鳥の効果を試してみることにしました。
私は、ノーベル賞級の大それた発見をしたり、妄想のなかで夢見ていた「世界の医師」になったりしなくてもいいのです。
研究論文が審査をパスして専門誌に掲載されて、たったひとりの読者でも「いい論文ですね。とても興味深い内容でしたよ」と声をかけてもらえたら、評価欲がちゃんと満たされることに気づいたのです。
恥ずかしながら私は、医師になって20年間に1本の論文も書いていませんでしたが、断酒してからの7年間で15本の論文を書いています。
私が書いた論文がどのくらい治療の役に立っているのか、じつのところわからないのですが、たとえお世辞でも「いい論文ですね」といってもらえたら、それで満足できるのです。本質から少し外れているのかもしれませんが、お酒を断つ → 仕事に熱意を注ぐというのは、私にとっては理想です。
なにか達成感を感じることができる何かを見つけることがアルコール依存症 脱却に向けて必要です。
そして、その達成感でアルコール依存症から脱することができればアルコール依存症からの脱却という大きな達成感を得ることができるはずです。
アルコール依存症を克服し、健康的でアルコールフリーな生活を実現することは、非常に大きな達成感を得ることができます。アルコール依存症からの回復は、個人やその周囲の人々にとって非常に重要な成果です。以下は、アルコール依存症を克服することによって感じることができる達成感についてのいくつかのポイントです。
健康の改善: アルコール依存症からの回復は、身体的健康の改善をもたらします。肝臓や心臓の健康が改善し、免疫システムが強化されることで、体調が良くなります。
自尊心の向上: アルコール依存症から回復する過程は、自己評価を高める助けになります。自分自身に対する信頼感と自己尊重が向上し、達成感を感じることができます。
人間関係の修復: アルコール依存症は、家族や友人との関係に大きな負担をかけることがあります。回復に成功することで、これらの関係を修復し、愛され、支えられる感覚を得ることができます。
新たな可能性: アルコール依存症からの回復は、新しい可能性を開くことができます。アルコールが支配していた時間やエネルギーを他の健康的で意義のある活動に向けることで、新しい趣味やキャリアの機会を追求することができます。
社会的な貢献: 回復した人は、他の人々やコミュニティに対して貢献する機会を見つけることができます。アルコール依存症を経験した経験を活かし、他の人に助けを提供することで、達成感を感じることができます。
アルコール依存症から回復しながら、評価欲を満たす方法として仕事での成果を重視し、自己充実感を高めることができます。ただし、度がすぎると、うまくいかなかったり、逆にストレスを抱えて酒量が増える可能性もあるので注意しなければいけません。自分でコントロールすることが難しい人には、おすすめできません。
仕事での評価欲を満たすための適切な方法を学ぶことも大切です。具体的には、以下のような方法が挙げられます。
アルコール依存症は、適切な治療やサポートを受けることで、克服することができます。仕事で評価欲を満たすために飲酒量や頻度が増加している場合は、早めに専門家に相談し、適切な治療やサポートを受けましょう。
アルコールに依存するようになると、以下のようにメンタルヘルスにも悪影響を及ぼすことがあります。
① 抗うつ薬が効きにくくなる
飲酒量が増えると、抗うつ薬が効きにくくなるといわれています。
薬には適切な効果が得られる血中濃度というものがあり、アルコールを摂取することで、抗うつ剤の血中濃度が不安定になります。そのため効果が弱まったり、薬が効き過ぎてしまうことがあるのです。
② ドーパミンの分泌に身体が慣れる
お酒を飲むと気分が高揚し、普段話すことが苦手な人が陽気になり会話をし始めるということがありますが、これはお酒を飲むことでドーパミンが分泌されることが関係しています。ドーパミンとは、幸せホルモンともいわれ、喜びを感じた時や達成感を味わったりした時に分泌されるホルモンです。
しかし、飲酒によりドーパミンを分泌させていると、その感覚に慣れてしまい耐性がつきます。そして、気分の高揚を期待し飲酒量が増え続けていくと、お酒に依存してしまうことになるのです。
③ 睡眠が浅くなる
飲酒量が増えることで、 眠りが浅くなり睡眠の質が低下していきます。お酒は睡眠に様々な影響を与えるのです。寝つきが悪いからといって寝酒をする人がいますが、アルコールが覚めてくると交感神経の活動が高まり目覚めやすくなるので注意が必要です。さらに、アルコールを摂取し続けると耐性がつくため多量の飲酒をしても寝つきが悪くなり、長時間のアルコール摂取が翌日のパフォーマンス低下にも繋がります。
いかかでしたでしょうか。お酒は、適切に飲むことで楽しい気分になったり、会話が弾むきっかけにもなるかもしれません。しかし、その度合いが過ぎてしまうと心身共に増大な悪影響を及ぼします。
皆さまもこの機会に飲酒量や飲酒をコントロールできているかなど、自身のお酒との向き合い方について考えてみてはいかがでしょうか。
また、飲酒についての問題が本人だけにとどまらず社会生活や家族関係にも影響がみられる場合には、専門の医療機関への受診も検討してみるとよいでしょう。
アルコール依存症は、健康や生活に深刻な影響を及ぼす疾患であり、専門的な治療が必要です。評価欲を満たすためにアルコールを摂取することは、アルコール依存症を悪化させる可能性があり、非常に危険です。アルコール依存症は生命を脅かす可能性があるため、真剣に取り組むべきです。
専門的な治療: アルコール依存症には心理療法や薬物療法など、専門家による治療があります。専門医や心理カウンセラーの指導を受け、依存から回復するためのサポートを受けることが大切です。
サポートグループ: アルコール依存症を克服しようとする他の人とつながり、共感とサポートを受けるためのサポートグループに参加することが役立ちます。
趣味や興味を見つける: アルコールを代替する健康的で充実感のある活動や趣味を見つけることが、評価欲を満たす手段となります。新しい興味を追求し、成果を感じることができることは、自尊心を高めるのに役立ちます。
ストレス管理: 評価欲やストレスとの向き合い方を学び、ストレスを軽減するための方法を見つけることが大切です。瞑想や深呼吸、運動などのストレス軽減テクニックを試してみることを検討してください。
人間関係の改善: 家族や友人との関係を改善し、支え合うことが精神的な安定感をもたらし、評価欲を満たすのに役立ちます。
アルコール依存症から抜け出したい
]]>満たされない気持ちや不安、ストレスをお酒で満たそうとする行為は、アルコール依存症の兆候であり、健康や生活に悪影響を及ぼす可能性があります。お酒の過度な摂取は身体的、精神的な健康問題を引き起こしてしまいます。
なぜなら妻から「お父ちゃんは酔っぱらうと『これで世界の医師だ』とかブツブツいうから気持ち悪い」といわれたことがあるのです。
さらに分析すると、素面では他人とうまくコミュニケーションがとれない自閉型の私は、酔っぱらって迷惑をかけることで、評価してくれないまわりの人たちに復讐をしていたのかもしれません。
というのも、両親をはじめ、大切な人に対してなにか気に入らないことがあったり、自分の思いどおりにしてもらえなかったりすると、その都度泥酔して嫌な思いをさせる悪いクセがあったのです。
職場の飲み会で毎回のように泥酔していたのも、職場で仕事を評価してもらいたいという支配的な欲望がありつつ、それが叶わない不満の表れでした。
同僚の医師が自分より高い評価を得ていると一方的に嫉妬心を抱き、泥酔して嫌がらせをしようという心理が働いていたのでしょう。評価されたいのに評価されない憂さを晴らすために深酒をして、不満や怒りを発散する惨めな姿をさらすと、自分の評価は逆に下がるぼかり。酒に走ることで、自分が本来求めているものとは逆の結果を招いてしまうのに、それがやめられない...。
これは依存症の典型的な行動パターンのひとつなのです。このような飲酒コントロール障害を欲望充足法で説明すると、飲酒行動に対して「交流欲」「評価欲」「攻撃欲」など複数の欲望充足を同時に求めたため、破綻をきたしたと考えられます。
アルコール依存症と評価欲が関連する場合、次のような状況が考えられます。
自己評価の低下: アルコール依存症の人々はしばしば自己評価が低くなり、罪悪感や恥ずかしさを感じることがあります。このような状況では、評価欲が高まることがあり、他者からの承認や評価を求める傾向が強まることが考えられます。
アルコールの自己治療: 一部の人々は、アルコールを使って評価欲求を満たそうとすることがあります。アルコールがリラックスや社交性を高めると感じ、社交的な場面で自信を持つために飲酒することがあります。
アルコールの影響: アルコール依存症の人が酔っ払った状態では、判断力が低下し、無駄話や奇妙な発言をする可能性が高まります。これは、評価欲求を満たそうとして他者に印象を与えるために行動することがあります。
社会的影響: アルコール依存症は、社会的な関係に悪影響を及ぼすことがあり、評価欲求に影響を与えます。家族や友人との関係が悪化し、他者からの評価が低下することが考えられます。
アルコールは、一時的にリラックスや気分の高揚をもたらす効果があります。そのため、アルコール依存症の人は、仕事のストレスや緊張を解消するために、飲酒に頼ってしまうことがあります。また、アルコールによって、周囲から評価されたような気分になれることもあるため、さらに飲酒量や頻度が増える可能性があります。
交流欲(社交的な欲求)は、人間関係を築き、他の人々とコミュニケーションを取る欲求や願望を指します。これは、社交的な動機付けやコミュニケーション能力を高める要因です。交流欲に関連するいくつかのポイントがあります。
社会的つながり: 交流欲は、他の人々とつながり、関係を築くことへの欲求を反映します。これは友情、家族、恋愛関係、同僚関係など、さまざまな社会的なつながりに関連します。
感情的な充足感: 他者との交流を通じて、感情的な充足感や幸福感を得ることができます。人々は他者からの支持や共感を受けることで、精神的な健康を促進することができます。
自己認識と成長: 他者との交流を通じて、自己認識を高め、成長する機会を得ることができます。他者からのフィードバックや異なる視点を受け入れることで、自分を理解し、発展させることができます。
ストレス軽減: 交流欲は、ストレス軽減にも寄与します。友人や家族との時間を過ごすことで、日常のストレスから解放され、リラックスすることができます。
アルコール依存症は、アルコールを過剰に摂取する習慣があり、その結果、生活や健康に対する重大な影響を及ぼす状態です。アルコール依存症は身体的な依存と精神的な依存の両方を含み、アルコールを止めると離脱症状が現れることがあります。アルコール依存症の治療は、医療的サポート、心理療法、および社会的支援が必要となることが一般的です。
攻撃欲は、怒りや敵意に基づく攻撃的な行動や感情を指す言葉です。アルコール依存症と攻撃欲は関連していることがあります。アルコールの摂取が増えたり、アルコール中毒症状が現れると、一部の人は攻撃的な行動をとることがあります。
一方で、単に酒をやめるだけでは、アルコールで満たしていた欲望が満たされないまま虚無感を生じます。そして、それを紛らわすために再び酒に走る恐れがあります。そう気づいた私がたどり着いたのが、酒で満たしていた「隠れた欲望」を見つけ出し、酒以外で充足させる欲望充足法なのです。
ギャンブルという行為そのものに喜びを見出すならばギャンブル依存症ではないように、酒を飲むこと自体が喜びであり欲望なら、その人はアルコール依存症ではありません。酒と心中することも本望でしょう。
ひとつの欲望が深い分には健全です。なにがいけないかというと、欲望が複数重なり合うことです。そうすると欲望を満たす戦略を失って依存症への道をたどりはじめるのです。
依存症が複数の欲望に関連している場合、それは複雑で深刻な問題を示すことがあります。依存症は、物質(例:アルコール、薬物)や行動(例:ギャンブル、食事、ソーシャルメディアなど)に対する強い欲望とコントロールを失う病状です。複数の欲望に依存する場合、以下の点に留意すべきです。
私も自助グループに通う決心をするまでは、自分の隠された欲望に気づかず、単純に酒を飲むこと自体、あるいは他の人との交流が好きなのだと勘違いして泥酔し続けていました。
どんな欲望を満たすために飲んでいたのかを突き詰めて考えてわかってきたのは、他人から評価されたいという「評価欲」。
単純にいうと、人から「すごい! 」と思われたい気持ちを満たしたいのに、現実には満たせない憂さを晴らすため、酒を飲んでいたという事実だったのです。
「評価欲」とは、他人から評価されたい、認められたいという欲求のことです。承認欲求とほぼ同じ意味で使われますが、より「評価」という要素にフォーカスした言葉と言えるでしょう。
評価欲は、誰もが持っている自然な欲求です。幼い頃から、親や先生から褒められたり、認められたりする経験を積むことで、評価欲が育まれます。
評価欲が強い人は、自分の行動や成果に対して、他人からの評価を気にする傾向があります。そのため、積極的に自分の能力や成果をアピールしたり、他人から褒めてもらいたいと思うようになったりします。
評価欲は、人の成長や向上心を促すエネルギーとなることもあります。しかし、過度な評価欲は、他人からの評価に振り回されたり、自己中心的な行動をとったりしてしまうことにもつながります。
評価欲を適切に満たすためには、他人からの評価を過度に気にせず、自分の価値観や目標を大切にすることが大切です。また、他人を認め、尊重する姿勢も忘れてはなりません。
評価欲の原因は個人によって異なりますが、過去の経験、家庭環境、社会的な圧力、自己評価に関連する要因などが影響を与える可能性があります。
他人から褒められたり、認められたりする経験は、評価欲を満たすための最も基本的な方法です。仕事や勉強で成果を上げたり、趣味やスポーツで新しいことに挑戦したりすることで、他人からの評価を得ることができます。
他人からの評価だけでなく、自分の能力や成果を客観的に評価することも大切です。自分の強みや弱みを理解し、それを活かして目標に向かって努力することで、評価欲を満たすことができます。
他人の評価を過度に気にしていると、自分の価値観や目標を見失ってしまうことがあります。他人からの評価はあくまでも参考程度に考え、自分の価値観や目標を大切にすることが大切です。
「評価欲」と「アルコール依存症」は、異なる問題ですが、一緒に考えられることがあります。評価欲は、他の人からの承認や評価を求める強い欲求を指します。これは、自尊心や自己価値感に関連していることがあります。アルコール依存症は、アルコールの乱用が身体的または精神的な依存症につながる状態を指します。
評価欲が満たされない場合、個人は自分を不十分だと感じ、他の人からの承認や評価に依存することがあります。このような感情は、アルコール依存症のリスクを高めることがあります。人々はストレスを緩和し、自己評価を向上させるためにアルコールを使用することがあります。しかし、アルコールは短期的にはこれらの問題を和らげるかもしれませんが、長期的には依存症と健康問題を引き起こす可能性があります。
アルコール依存症は、専門家の指導を受けながら適切に治療される必要があります。また、評価欲を満たすために他の方法を見つけることも重要です。心理療法やサポートグループなど、専門家の助けを受けながら、評価欲を健康的な方法で満たす方法を見つけることができるかもしれません。アルコール依存症と評価欲の問題は、個人の心身の健康に深刻な影響を与える可能性があるため、真剣に取り組む価値があります。
自分の価値観や目標を大切にすることで、他人からの評価に左右されないようになります。自分の価値観や目標を明確にし、それに向かって努力することで、評価欲を満たすことができます。
他人を認め、尊重する姿勢も忘れてはなりません。他人の価値観や目標を理解し、尊重することで、人間関係を良好に保ち、評価欲を満たすことができます。
評価欲は、自分を成長させ、向上させるためのエネルギーとなるものです。適切に満たすことで、自分らしく生きるための力となるでしょう。
]]>自閉型のように単純化した行動パターンを好むタイプのはうが受験勉強に没頭しやすく、医師になるための試験を突破するには有利なのではないかと私は考えています。
アメリカで出版された『医師が患者になるとき』(邦訳はメディカル・サイエンス・インターナショナル刊) という本があります。この本は依存症も含めて、医師がメンタルヘルス上で抱えやすい問題点と対処法についてまとめられたものです。
そこには「医者がアルコール依存症になるとプライドが邪魔して回復のきっかけがなかなかつかめないが、いったん回復のきっかけをつかむと9割はやめ続ける」とありました。医師に自閉型が多いことが、やめ続けるパーセンテージが高い理由のひとつなのでしょう。
医師の中には、自閉型 スペクトラム障害(ASD)の傾向を持つ人が多いという研究結果があります。
2019 年に発表された研究では、医師の自閉型スペクトラム障害(ASD)の有病率は、一般人口の約2倍と推定されています。また、医師の中でも、精神科医や小児科医の自閉症スペクトラム障害(ASD)の有病率が高いという報告もあります。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の人は、細部にこだわる、規則に従うことを好む、専門分野に特化した知識や技術を身につけるなど、医師に求められる特性を備えていると考えられます。また、自閉症スペクトラム障害(ASD)の人は、物事を客観的に分析することに長けているため、医療診断や治療に役立つ可能性もあります。
ただし、自閉症スペクトラム障害(ASD)の人は、コミュニケーションや対人関係に困難を抱える場合があるため、医師として活躍するためには、これらの課題を克服することが重要です。
以下に、医師の中に自閉症スペクトラム障害の傾向を持つ人が多いと考えられる理由をいくつか挙げます。
もちろん、すべての医師が自閉症スペクトラム障害の傾向を持っているわけではありません。しかし、医師の中には、自閉症スペクトラム障害(ASD)の特性を持つ人が少なからず存在すると考えられます。
「医者のメンタル」という表現は、医師の精神的な健康やストレスに関連するさまざまな側面を指すことがあります。医師は高度なストレスとプレッシャーに晒され、患者の健康と生命を管理する責任が重いため、彼らのメンタルヘルスは非常に重要です。
以下に、医師のメンタルヘルスに関連するいくつかのポイントを示します。
ストレスとプレッシャー: 医師は患者の診断や治療に関する非常に重要な決定を下す役割を果たすため、常に高いストレスとプレッシャーにさらされています。診断の誤りや患者への影響に対する恐れ、長時間の労働、緊急の状況への対応などがストレスの原因となることがあります。
仕事とプライベートのバランス: 医師の職業は不規則な勤務時間と長時間労働を伴うことが多く、プライベートとのバランスを取ることが難しいことがあります。これはメンタルヘルスに影響を及ぼす可能性があります。
同情疲れ: 医師は患者の苦痛や困難を日々目にし、これに対処する必要があります。これが長期間続くと、同情疲れや情緒的な負担を引き起こす可能性があります。
自己ケア: 医師自身が健康であることは、患者の適切な治療を提供するために重要です。医師も定期的な健康チェックアップを受け、自己ケアに注意を払うことが必要です。ストレス管理、運動、健康的な食事、十分な睡眠などが含まれます。
サポートとアクセス: 医師はメンタルヘルスサポートを受けるためのアクセスが重要です。専門のメンタルヘルスプロフェッショナルやカウンセリングサービスへのアクセスが提供され、心の健康に関する問題に積極的に対処することが大切です。
医師のメンタルヘルスは患者の安全とケアの品質に影響を与えるため、その重要性は高いです。医師が健康でメンタルヘルスを適切にケアすることは、医療システム全体にとっても重要な要素です。
医師が自閉型 スペクトラム障害(ASD)を持つ場合、その特性や適性によって、医療分野でいくつかのメリットが生じることがあります。以下は、医師がASDを持つことから生じる可能性のあるメリットの一部です。
緻密な観察力: 自閉症の特性の一部には、詳細な観察力や注意力が高いことがあります。これは臨床診断や患者ケアにおいて非常に役立つ特性であり、細かい症状や変化を見逃すことなく、正確な診断や治療計画を立てるのに役立ちます。
論理的思考: 自閉症の多くの人々は論理的で体系的な思考能力に優れています。これは診断や治療のプロセスで、情報の整理や問題解決に役立つことがあります。
専門的な知識と情熱: 自閉症を持つ医師は、自身や家族が直面した経験を通じて、ASDに関する特別な洞察力を持つことがあります。この情熱と専門的な知識は、ASDを持つ患者やその家族に対するエンパシーと支援を提供する上で役立つことがあります。
個別指導とコミュニケーション: 自閉症はコミュニケーションにおいて特定の特性を持つことがあり、これは患者とのコミュニケーションにおいて異なるアプローチや理解を必要とすることがあります。自閉症を持つ医師は、患者とのコミュニケーションにおいて特に敏感であり、効果的なコミュニケーションを築くのに役立つことがあります。
多様性の尊重: 自閉症を持つ医師は、多様性と異なる特性を尊重し、患者の個別ニーズに対応する柔軟性を持っていることがあります。これは患者中心のケアの提供に役立ちます。