不眠を招く真夏の寝苦しさを解消するために湿度50%がポイント
夏の夜は、誰もが寝苦しさでストレスを抱えます。特に日本の夏は気温ばかりか湿度も高く、ジメジメした熱気でなかなか眠ることができません。 そんな真夏の寝苦しさを解消する方法です。
まず、エアコンの使い方です。夏の夜にはエアコンは不可欠ですが、一晩中かけっばなしにすると体を冷やし、体調不良を招きやすいので、使いすぎてはいけません。 眠りに最適な夏の室温は25~28度、湿度は50~60%。エアコンの室温を26度に設定しておくと、湿度は自動的に約50%になります。したがって、室温を約26度に設定し、寝ついてから2~3時問で切れるようにタイマーをセットしておくのがエアコンの基本的な使い方です 。
みなさんは、「エアコンが就寝中に切れたら暑くて起きてしまうのではないか」と思われるかもしれません。しかし実は、寝ついてから約3時間までが最も深く眠ることのできる時問帯で、ここでの睡眠の質をよくすれば、朝まで熟睡できるのです。
私たちは睡眠中に約1時間30分の周期で、ノンレム睡眠(深い眠り) とレム睡眠(浅い眠り)という睡眠リズムをくり返しています。 夏のエアコンに注意にあるようにつけっぱなしのほうが体に悪影響なのです。
寝る時は非常に暑いのでエアコンをがんがんつけたい気持ちになりますが、それでは体は冷え切ってしまいます。 特に、寝ついてから2時間(約3時間までの睡眠の質がよければ、いい調子で睡眠リズムを刻むことができるのです。エアコンのスイッチは、就寝1時間くらい前には入れておきましょう。
こうすれば、就寝時には快適な室温・湿度になっているので、寝つきがよくなります。人問の深部体温(体の中心部の体温。表面の体温は皮膚体温という)は夕方が最も高く、その後、少しずつ下がることによって心地よい眠りにつけるようになっています。
つまり、就寝前から快適な室温・湿度にしておくことで体温が下がり、寝つきをよくすることができるのです。 また、エアコンのタイマーで、起床予定時刻の約30分所にスイッチが入るようにセットしておくといいでしょう。
7~8月には熱帯夜(夜問の最低気温が25度以上)が続き、朝になってもなかなか気温が下がりません。さらに明けり方には眠りが浅くなって目覚めやすくもなっています。 ですから、明け方の室温を再び下げておけば起床予定時刻までグッスリ眠れるし、目覚めもよくなるのです。
日中、エアコンの効いた部屋で過ごすこともよくありません。 気温の低い部屋にずっといれば、手や足の末梢血管が収縮します。すると、本来は手や足に熟を運んで就寝前には下がるはずの深部体温が十分に下がらず、寝つきが悪くなってしまうのです。 対策としては、夕方に軽い運動をやったり、就寝1~2時間前に入浴をしたりして手や足を温めておきましょう。そうすることで就寝時までに深部体温が徐々に下がり、心地よい眠りにつけるのです。
たまねぎも快眠フード
意外に思われるかもしれませんが、タマネギのみじん切りでも十分な睡眠効果が得られます。タマネギの独特な刺激臭や辛みのもとは硫化アリルという成分で、気持ちを落ち着かせ、イライラを抑え、眠りを誘う効果があるのです。
西洋の民問療法でも使われ、「タマネギのにおいは寝つきをよくする」といわれています。 タマネギのにおいをかがせた幼稚園児と先生も驚くほどよく昼寝をしました。ただし大人を対象にした実験では、タマネギのにおいが気になって眠れなかった人もいたので、そのにおいが気にならないくらい少量を枕元近くに置くといいようです。寝苦しい夏は誰もがストレスですのでいろんな工夫が必要かもしれません。
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