「若さ」をとるか、「健康」をとるか

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多くの人が望む「不老長寿」ですが、これは東アジア独特の言葉で、中国・韓国・日本あたりしか使いません。アメリカなどでは、

不老( =アンチエイジング)と長寿へ= ロングライフ) は別々に考えられるものです。ロングライフの科学とは、エネルギーを少なくして代謝を減らし、体温を下げて、最低限の栄養で冬眠状態にする。そうすれば寿命は伸ばせるというわけで、

「粗食でやせれば長生きする」の発想ですね。一方、アンチエイジング、すなわち歳に逆らうこととは、30歳を20歳に、60歳を40歳に若返らそうという科学。

これは、若返るけれども寿命は短くなる、ということも多いのです。

歴史的に、アンチエイジングの代表的な試みは、ホルモン療法です。これはもともと女性の更年期障害の治療で、閉経した女性に女性ホルモンを投与すると、もう一度生理がきたり、シミがなくなったりしてぐんと若返ります。

しかし、女性ホルモンを投与すると今度は乳がんになる確率が100倍も増えてしまうことがわかっています。

ですから日本では、一部の治療目的以外、女性ホルモンの投与は限定的になっています。アメリカでは、「寿命が縮んでもいいから若返りたい」と願う女性が多いようで、自己責任のもとに処方されていますから、女性ホルモンは日本の200倍も使われています。ほとんど若さへのドーピングですね。