【日本人の宿命】脳梗塞は心筋梗塞の3倍!「血圧130台」の人が倒れる危険な真実

【日本人の宿命】脳梗塞は心筋梗塞の3倍!「血圧130台」の人が倒れる危険な真実についてまとめています。動脈硬化は全身の病気です。心臓の冠動脈が詰まれば心筋梗塞、脳の動脈が詰まれば脳梗塞、下肢の動脈が詰まれば下肢動脈閉塞症になります。そのうちのどこに症状が出るかは、誰にもわかりません。

脳梗塞は心筋梗塞の3倍!「血圧130台」の人が倒れる

日本人は、動脈硬化が全身に影響を及ぼすにもかかわらず、心筋梗塞よりも脳梗塞として発症するケースが約3倍多いという特徴があります。

さらに注目すべき点は、脳卒中で倒れる人の多くが、血圧130~140mmHg程度の「軽症高血圧」と診断されるか、医師から高血圧ではないと言われている場合が多く、自覚症状もほとんどないことです。

自覚がないまま、この「隠れ高リスク群」が脳梗塞に見舞われる危険性は非常に高く、早期の対策が重要です。

しかしここに、興味深いデータがあります。日本人の動脈硬化は、頭に出やすい。つまり脳卒中として脳に出るケースが圧倒的に多いのです。日本人の死亡原因で見ると、たしかに心筋梗塞より脳卒中のほうが少ないですが、これは死に直結する脳出血が減り、認知症や半身麻痺などの後遺症を残して長く生きる脳梗塞が増えたからです。

日本では、心筋梗塞を1とすると、脳梗塞で倒れる人はその3倍。1対3の割合で脳梗塞が多くなります。アラブや中東の人たちは、心筋梗塞と脳梗塞の割合は1対1 、アングロサクソン、つまり白人に至っては、心筋梗塞3 に対して脳梗塞1 です。

人種によってこんなに差があるものかと、驚きます。 しかも、必ずしも高血圧症の人が脳卒中になるとは限りません。むしろ高血圧症の一歩手前、軽症高血圧の人に脳梗塞を起こす人がたくさんいるのです。

【日本人の宿命】脳梗塞は心筋梗塞の3倍!「血圧130台」の人が倒れる危険な真実

【日本人の宿命】脳梗塞は心筋梗塞の3倍!「血圧130台」の人が倒れる危険な真実

実際に、最も多く脳卒中を発症しているのは、上の血圧が130 ~140 mHGくらいの人たちです。 血圧が130ちょっとの人はどこにでもいますよね。しかもその人たちは、自分が高血圧だという意識がほとんどありません。たとえば、10人が脳卒中で救命センターに運び込まれたとします。そのうち4人は、いままでの人生で一度も高血圧と言われたことがない。そういう調査報告もあります。 高血圧ではないから安心と思っている人、心して聞いてください。脳卒中は必ずしも高血圧の病気ではないのです。 血圧が高い人は、生活習慣を見直し積極的に下げるために行動しましょう!

日本人の宿命 脳梗塞リスクと「血圧130台」の危険性

動脈硬化は全身の血管で進行しますが、その症状がどこに現れるかは人種によって大きく異なります。日本では、心筋梗塞に比べ、脳梗塞として倒れる人が約3倍多く、脳血管疾患として発症する傾向が強いのが特徴です。欧米諸国が心筋梗塞優位であるのとは対照的で、日本人にとって脳卒中予防は特に重要です。

「高血圧ではない」人の脳梗塞リスク

脳梗塞は必ずしも重度の高血圧患者にだけ起こる病気ではありません。

  • 最も多く発症している層: 収縮期血圧130〜140mmHg台という、「軽症高血圧」や「高血圧の一歩手前」の層に集中しています。
  • 自覚の欠如: これらの人々は自分が高血圧である意識がほとんどなく、「高血圧ではないから安心」と過信しがちです。調査によれば、脳卒中で救命センターに運ばれた患者のうち、4割はそれまで一度も高血圧と言われたことがありません。

つまり、日本における脳卒中最大のハイリスク群は、「血圧がちょっと高め」で自覚のない人々です。

脳梗塞増加がもたらす長期的なリスク

脳卒中の内訳が、致死率の高い脳出血から、後遺症を残して長く生きる脳梗塞へと変化したことも深刻な問題です。

  • 死亡率の低下と引き換えに: 脳梗塞は脳出血ほど致死率は高くありませんが、半身麻痺や認知症などの後遺症を残すことが多くあります。
  • 寝たきりの長期化: 脳梗塞は寝たきりの原因の約半数を占め、倒れてから寝たきりで過ごす期間は平均4.1年と、他の病気に比べて長期化します。

長寿国日本では、「長生きしても辛い期間が長くなる」という事態を避けるため、血圧130台という見過ごされがちなリスクを持つ人こそ、高血圧を意識し、生活習慣を見直すことが急務です。

脳梗塞を防ぐための生活習慣の総点検

脳梗塞は血管が詰まることで発症し、高血圧、高コレステロール(LDL)、高血糖(糖尿病)などの生活習慣病が深く関わっています。予防には、これらの危険因子を総合的に管理する生活習慣が不可欠です。

1. 食習慣の改善:血管を詰まらせない食事

食事はプラークの蓄積や血液の粘度に直接影響します。

  • 減塩の徹底: 血圧管理の基本として、1日の塩分摂取量を6g未満に近づけます。だしや香辛料、酢などの風味で満足感を工夫しましょう。
  • 抗酸化食品の摂取: プラークの元となるLDLコレステロールの酸化を防ぐため、色の濃い野菜や果物、緑茶、ココアなどのポリフェノールを積極的に摂ります。
  • 不飽和脂肪酸への切り替え:
    • 肉の脂身や加工品に含まれる飽和脂肪酸を減らします。
    • 青魚(サバ、イワシなど)のオメガ3脂肪酸(EPA/DHA)は、血液をサラサラにし、中性脂肪を下げ、プラークの炎症を抑えるため、週2〜3回摂取しましょう。
  • GI値の低い主食を選ぶ: 血糖値の急上昇による血管ダメージを防ぐため、白米や白いパンを玄米、雑穀米、全粒粉パンなどに切り替えます。
  • 食べる順番の工夫: 野菜・きのこ→たんぱく質→主食の順で食べることで、糖質の吸収を緩やかにします。

2. 運動習慣の確立:血液と血管の質を高める

運動は血圧や血糖値を下げ、血液の循環を改善します。

  • 有酸素運動の継続: 毎日30分以上、または週180分以上のウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動を行います。血圧を下げる最も効果的な方法の一つです。
  • 食後の軽い運動: 食後15〜30分に10分程度のウォーキングやスクワットを行い、血糖値の急上昇を抑えます。
  • 体重管理: 肥満はすべての危険因子を悪化させます。適度な運動と食事で健康的な体重を維持しましょう。

3. その他の生活習慣:見逃しがちなリスクの排除

生活習慣は脳梗塞リスクに大きく影響します。

  • 禁煙の徹底: 喫煙は血管を収縮させ、血栓をできやすくする最大の悪化因子です。すぐに禁煙しましょう。
  • 節度ある飲酒: 過度な飲酒は血圧を上げ、心房細動のリスクを高めます。適量を守り、休肝日を設けましょう。
  • 十分な睡眠とストレス管理: 睡眠不足やストレスは血圧を上げ、血糖コントロールを乱します。リラックス時間を作り、質の高い睡眠を確保しましょう。
  • 心房細動の確認: 脈拍が不規則な場合は医療機関で確認し、心房細動の有無を確認してください。重症化しやすい心原性脳塞栓症の予防につながります。
  • 定期的な健診と服薬管理: 血圧、血糖、コレステロール値が目標値を超えている場合は、医師の指導に従い服薬や生活改善を行い、数値を厳格に管理します。

これらの生活習慣を複合的に実践することで、脳卒中の最大の原因である動脈硬化の進行を遅らせ、健康寿命を延ばすことができます。

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